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candle
「アロマキャンドル。なんか面白そーだから買ってみた♪」 「だからっておれの部屋持って来るかね・・・」 えー。いいじゃん、ねぇ?
あたしの手の中には、5センチくらいで円柱の形をした赤いキャンドル。 「いーじゃん。つけてもいいでしょ?」 「おー」 「やた。よし、さっそくつーけよっ」
どうせ止めてもやるって知ってるからね、紀由は。
ライターなんてないから、ガスコンロで火をつけて部屋まで持ってった。 「わぁ。なんかいちごの匂いしてきた」 「んー。でもちょっと、甘ったるくないか?」 「そう?いい匂いじゃん」
ちっぽけな灯りに目を向けたまま、心なしか落ち着いた声であたしたちは会話してて。 「なんだか・・・あったかい感じ」 「だな」
なんとなく口数も少ないけど、気持ちはなんだかぽかぽかしてきてて、
あたしはこてっと紀由の肩に寄りかかってみる。
心地いい重みを、頭にふいに感じた。紀由が頭に寄りかかってきたみたい。
そしたら、今、きゅうって右手を握られた。 手を握ってくれてるだけなのに、それがキスよりも嬉しいって変かなぁ。
ありがとうって伝えたくて、大好きだよって伝えたくて、あたしはその手を握り返した。
そうして目を閉じる。
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