bitter n sweet 3

 

 


あー。
あれだけ待ったのに、それでもちょっとの希望にすがって、
速攻でお風呂上がってしまうあたしがかわいいよ・・・。
髪も生乾きなままで、あたしは部屋へと急いだ。
時計は11時31分。
携帯は・・・メールひとつ受け取ってない。

「やっぱムリかぁ・・・」

急いでお風呂出て、髪もちゃんと乾かさないで、急いで部屋まで上がってきたから、
その分余計切なかった。

ねぇ、まだ終らないの?
紀由はけがとかしてない?大丈夫?
・・・あたしに会わなくても紀由は・・・へいきなの?

切ない切ない切ない。

「いつ、会えるんだよぉ・・・」

時々、すっごくすっごく切なくなって、追いつめられたように会いたくなる時があるけど。
きっと今もそうなのかもしれない。

いやだよ。会いたいよ。
・・・ううん。それよりも今は。
今はせめて、声だけでも聴ければいい。
紀由・・・・・・!

 

「・・・あ、髪・・・乾かさないと・・・」

生乾きの髪をつまんで、あたしはひとりごちた。
ドライヤーは下にしかないんだよね。
携帯・・・持ってった方がいいかな・・・。
来ないって分かってるのに、あたしったらほんと、往生際が悪い・・・

「・・・え?」

うそっ!
見てる目の前で、携帯が音を奏でだした。
この、固定着信は・・・

「もしもし・・・っ」

気づいたら、あたしは必死さ丸出しで電話に出てた。

 

 

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